兄弟姉妹に代襲相続が発生する場合の要件

兄弟姉妹に代襲相続が発生する場合についてまとめてみました。次の(1)~(5)の要件の全てに該当する場合に発生します。例えばご自身を甥又は姪として、叔父又は叔母を「被相続人」、ご自身の父又母を「相続人」や「被代襲者」、甥・姪を「代襲者」と考えると理解しやすいかもしれません。

(1)次の①②のうち、いずれかの代襲相続原因があること

①相続人が、相続開始以前に死亡している場合

②相続人が、相続欠格に該当している場合

(2)代襲される者(被代襲者)が被相続人の兄弟姉妹であること

(3)代襲者が被代襲者の子であって、被相続人の傍系卑属であること

(4)代襲者となる者が、被相続人の相続開始時に存在していること

(5)代襲者が、被相続人に対して相続権を失っていないこと

(1)~(5)の全ての要件を満たす必要があります。子の代襲相続の場合と異なり亡くなった日によって再代襲相続が発生しないなど、細かなポイントがあります。兄弟姉妹に代襲相続が発生する事案では相続人の数が増え、手続きが複雑になることがあります。ご自身が亡くなった後、相続人が複雑な相続手続きに巻き込まれる負担を減らすためにも遺言の作成をおすすめします。

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