細かなポイントに気をつかう

不動産の贈与手続の際に、「権利証を紛失してしまったのですが、手続可能ですか?」というご相談を受けました。所有権移転登記を申請する際に、原則として権利証を添付する必要があります。これは、登記名義人本人からの申請であることを確認するためです。

しかし、紛失や火災での滅失により権利証を準備できない場合もあるかと思います。この時の解決策のひとつとして用意されている制度が事前通知制度です。

以下、事前通知制度を利用した所有権移転登記手続きの簡単な流れを説明します。

(1)権利証なしで登記申請をします。

(2)数日後、法務局から「事前通知書」が郵送されます。内容としては「法務局にあなたの不動産に関して所有権移転登記の申請書が提出されています。申請内容は真実のものでしょうか?」というお尋ねの手紙です。

(3)(2)の内容に問題がなければ、署名・実印での捺印の上、返送します。

(4)(3)の書類を法務局側が期限内に受領できた場合、登記の処理が実行されます。

簡単に説明しましたが、(2)の手紙は本人限定受取郵便で届くことや(3)の返送の際、返信用封筒はご自身で用意しなければならない等気をつかわないといけないポイントがあります。

先日、事前通知制度を利用した案件は、細かなポイントに気をつかったことが良かったのか、比較的スムーズに手続きが進みました、

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